TikTok運用がうまい企業12選!共通点や取り組むべき理由も解説
TikTokの人気が世界的に拡大しているとはいえ、他のSNSに比べると参入している企業はまだまだ多いとは言えません。
つまり、先行者利益を得るにはライバルが少ない今こそ、TikTok運用を始める好機です。
そこでこの記事では、お手本にしたいTikTok運用がうまい企業12選をご紹介していきます。
企業がTikTok運用に取り組むべき理由や成功事例の共通点についても解説していますので、ぜひ参考にしてください。
企業がTikTok運用に取り組むべき理由
企業がTikTok運用に取り組むべき理由は、主に以下7つのメリットが得られるからです。
- まだ企業の参入率が低めなので成功率が高い
- 他のSNSよりエンゲージメント率が高い
- Eコマースとの相性が良い
- 「TikTok売れ」が狙える
- トレンドを生み出しやすくバズりやすい
- 広告メニューが多彩
- 高クオリティの動画が簡単・低コストで作れる
では早速、順番に見ていきましょう。
まだ企業の参入率が低めなので成功率が高い
TikTokは、2017年から日本で提供が開始された後発のプラットフォームです。
そのため、YouTube やX(旧Twitter)といった他の主要SNSに比べると、まだ参入している企業はそう多くはありません。
すでに多くの企業が参入しているSNSでは、アカウント運用で競合他社と差別化するのは難しいでしょう。
言い換えれば、ライバル企業より先駆けてTikTok運用を導入すれば、新規顧客獲得やブランドの知名度アップなどの「先行者利益」が十分に狙えるのです。
他のSNSよりエンゲージメント率が高い
企業にTikTok運用をおすすめする2つ目の理由は、圧倒的なエンゲージメント率の高さです。
以下の通り、TikTok For Businessが2020年8月に公開した「TikTokクリエイター白書」によると、TikTokのエンゲージメント率は他のSNSよりも約5~18倍も高いと報告されています。
- 他SNSのエンゲージメント率:0.3%や1.10%
- TikTokのエンゲージメント率:5.30%
Eコマースとの相性が良い
Eコマースとの相性が抜群で、購買につながりやすいのもTikTokの魅力です。
とくに2022年にTikTok Japanが「OpenCart(オープンカート)」というショッピングカートシステムと提携して以降は、あらゆる規模の企業やブランドに対応している購買システム「コミュニティコマース」が活用できるようになり、売り上げの向上に貢献しています。
事実、TikTok for Businessが「OpenCart」提携後に行った調査によると、以下のようなポジティブな結果が報告されているのです。
- ユーザーの3人に1人がTikTokで見つけた商品をその場でカートに入れ、即決で購入している
- TikTokで見つけた商品を知人におすすめする確率が、他のSNSより50%以上も高い
「TikTok売れ」が狙える
紹介コンテンツによって商品が爆発的に売れる「TikTok売れ」が狙えるのも、多くの企業がTikTok運用を実施している理由です。
「TikTok売れ」とは、日経トレンディ2021年12月号の「2021ヒット商品ベスト30」特集内で1位を獲得した言葉で、とくにハッシュタグチャレンジをはじめとするUGC(User Generated Contents:ユーザー生成コンテンツ)による成果の高さが際立っています。
UGCキャンペーンの参加者が他のSNSよりも多いのは、素人でも簡単にショート動画が作成できる機能がプラットフォーム内に備わっているTikTokならではの強みです。
トレンドを生み出しやすくバズりやすい
TikTokの主要ユーザーは、トレンドに敏感な10代~30代です。
とくに、流行りの音楽やダンスを取り入れた動画は若い世代から注目されやすく、バズりやすい傾向が見られます。
TikTokでバズった動画から、新たなトレンドが生まれた事例も珍しくありません。
広告メニューが多彩
以下の通り、広告の種類が豊富なのもTikTokならではの強みです。
広告の種類 | 特 徴 |
---|---|
TopView広告 | 1日1社限定の動画広告で、アプリ起動時および最初のインフィード動画として配信される。1日約500万リーチが見込めるため、ブランド認知度向上やCTRの獲得に有効。 |
ハッシュタグチャレンジ | 企業がオリジナルのハッシュタグを作成し、UGCを募集する広告。ブランドや商品の認知度向上や、話題性づくりに有効。 |
ブランドエフェクト | エフェクト(フィルター)を使って動画を加工した広告。リップやアイシャドウなど、コスメを疑似体験できるのが特徴。 |
インフィード広告 | 自社の投稿を広告として「おすすめ欄」に流せるのが特徴。広告色が薄く、「いいね」や「コメント」などの獲得も可能。 |
sparkAds | インフィード広告の一種。自社だけでなく、インフルエンサーなど第三者の投稿も広告として使えるのが特徴。 |
Diversion Ads | Tik Tokアカウントが無くても、手持ちの動画を広告として配信できるのが特徴。プロフィールやニックネームからでも、自社サイトやアプリストアへの遷移が可能。 |
高クオリティの動画が簡単・低コストで作れる
TikTokではプラットフォーム上で動画撮影・編集作業が完結するため、YouTubeのように専門的な機材やソフトを揃える必要はありません。
具体的には以下のような機能が備わっており、初心者でも簡単にハイクオリティな動画を低コストで作成することが可能です。
- 撮影した動画のカット割りなど、多様な編集機能
- 倍速やスロー再生など、動画の再生速度を調整できる
- 無料で使えるエフェクトが豊富
- 動画に使えるBGMが多い
TikTok運用がうまい企業の共通点
TikTok運用がうまい企業には、以下5つの共通点があります。
- トレンドを押さえた投稿
- 最初の3秒でユーザーの興味・関心を引く
- TikTokの機能を積極的に活用
- 広告配信と組み合わせる
- 他社アカウントやインフルエンサーとのコラボ
ここからは、上記の共通点について個別に解説していきます。
なお、TikTok運用を検討されている場合は、各エンゲージメントの目標値について解説している以下の記事も参考にしてください。
トレンドを押さえた投稿
TikTok運用がうまい企業は、楽曲から編集フォーマットまでトレンドを意識したコンテンツを投稿しているのが特徴です。
トレンドを押さえた投稿は、ユーザーからポジティブなリアクションが得やすいうえ、より多くのユーザーのおすすめ欄に表示されるようになります。
動画の再生数が伸びている、またはフォロワー数が増えている企業のTikTokアカウントを実際にフォローし、コンテンツの傾向をリサーチしてみましょう。
最初の3秒でユーザーの興味・関心を引く
動画の冒頭でユーザーの興味を引き付けているのも、TikTok運用がうまい企業の共通点です。
ショート動画に特化しているTikTokでは、「最初の3秒」でユーザーの興味・関心を引くことができなければ、スワイプで飛ばされる可能性が高くなります。
動画を最後まで視聴してもらうには、冒頭のインパクトと伝えたい情報をテンポよくコンパクトにまとめる工夫が欠かせません。
TikTokの機能を積極的に活用
TikTok運用がうまい企業は、プラットフォーム固有の機能を使いこなして効率化や成果アップに繋げています。
以下は、TikTokに備わっている機能の一例です。
- 投票機能:ユーザーと手軽に双方向性コミュニケーションが図れる
- プレイリスト:ユーザーが好みの動画を探しやすいようにサポートする
TikTok運用がうまい企業は常にアップデート情報をチェックし、新しい機能を適材適所で活用しています。
広告配信と組み合わせる
「広告配信」と「動画投稿」を組み合わせているのも、TikTok運用がうまい企業の共通点です。
以下の2ステップを1セットにすることで、アカウント運用の効率が上がります。
- 広告配信:ユーザーとのタッチポイントを増やす
- 動画投稿:広告経由でアカウントに遷移したユーザーに動画を提供し、購買などを促す
他社アカウントやインフルエンサーとのコラボ
他社アカウントやインフルエンサーとコラボしているのも、TikTok運用がうまい企業の特徴です。
キャラクターや異業種とのコラボは話題性づくりとしても有効で、高いシナジー効果が見込めます。
一方、インフルエンサーを起用する施策はターゲティング精度が飛躍的に向上するため、よりコアなフォロワーを獲得したい企業におすすめです。
なお、TikTokでインフルエンサーマーケティングを検討されている場合は、以下の記事も併せて参考にしてください。
TikTok運用がうまい企業12選
ここからは、TikTok運用がうまい企業として以下の12社をご紹介していきます。
- グリコ/ポッキー公式(約1.76万人)
- ロート製薬(約8.69万人)
- WEGO(約10.42万人)
- ほっともっと(約20.02万人)
- 三和交通(約22.93万人)
- ローソン(約26.76万人)
- イヴ・サンローラン・ボーテ(約28.03万人)
- クラシル(約32.56万人)
- ドミノ・ピザ(約39.68万人)
- GU(約46.36万人)
- マクドナルド(約54.24万人)
- ANA(約72.42万人)
では早速、順番に解説していきます。
なお、TikTok運用をプロに依頼する場合は、以下の記事を参考にしてください。
グリコ/ポッキー公式(約1.76万人)
▼ポッキー公式のTikTok情報(2024年3月時点)
- TikTokアカウント:@pocky_japan
- フォロワー数:約1.76万人
最初にご紹介するTikTok運用がうまい企業は、UGCキャンペーンの成功事例として圧倒的な実績を誇る「グリコ」です。
グリコは長年にわたって定番商品の記念日に大々的なTikTokキャンペーンを開催しており、とくに11月11日の「ポッキー&プリッツの日」は若い世代にとって恒例行事になっています。
代表的な事例としては「#ポッキー何本分体操」が有名ですが、他にも夏に開催される「#ポッキー花火大会」など、さまざまなイベントを通じてユーザーと双方向のコミュニケーションを図りつつ、ブランドイメージを確立しています。
ロート製薬(約8.69万人)
▼ロート製薬【公式】のTikTok情報(2024年3月時点)
- TikTokアカウント:@rohtotiktok
- フォロワー数:約8.69万人
最初にご紹介するのは、消費者の「知りたい」に答える動画をメインにしているロート製薬です。
シチュエーションごとに商品の使い方を紹介するのはもちろん、開発担当者のインタビュー動画もユーザーの好奇心をそそります。
消費者から寄せられた質問コメントに動画で回答したり、女性好みのAIマンガを取り入れたりと、随所に工夫が見られるTikTokアカウントです。
WEGO(約10.42万人)
▼WEGO公式のTikTok情報(2024年3月時点)
- TikTokアカウント:@wego_official
- フォロワー数:約10.42万人
続いてご紹介するTikTok運用がうまい企業は、10〜20代に人気のアパレルショップ「WEGO」です。
WEGOの最大の特徴は、TikTokに装備されている投票機能を使いこなしている点でしょう。
たとえば、2023年の「#最強アウター決定戦」と題した上記のキャンペーンでは、実に18万票もの投票が集まりました。
ほっともっと(約20.02万人)
▼ほっともっと【公式】のTikTok情報(2024年3月時点)
- TikTokアカウント:@hottomotto_com
- フォロワー数:約20.02万人
お弁当チェーン「ほっともっと」も、TikTok運用がうまい企業の1つです。
盛り付けている様子を早送りで撮影した動画をはじめ、思わず真似したくなる簡単アレンジレシピなどが再生回数を伸ばしています。
ハロウィンや夏祭りといった季節のイベントに合わせたアレンジレシピを集めた「パーティー企画」など、プレイリスト機能を活用しているのもお手本にしたいポイントです。
三和交通(約22.93万人)
▼三和交通@TAXI会社のTikTok情報(2024年3月時点)
- TikTokアカウント:@sanwakotsu
- フォロワー数:約22.93万人
続いてご紹介するTikTok運用がうまい企業は、「踊るタクシーおじさん」で一躍有名になった「三和交通」です。
関東地域に特化したタクシー会社でありながら、全国展開している大手に引けをとらないほど話題となったことから、中小企業におけるTikTok運用の代表的な成功事例として評価されています。
本来、企業の上役である取締役部長と課長代理が生み出すコミカルな全力ダンスは、テレビ番組で紹介されるほどのトレンドになりました。
人気インフルエンサーや芸能人、大手企業とのコラボ企画など話題性にも事欠きません。
企業の知名度がアップしただけでなく、採用希望者が増加したのもTikTok運用が成功した影響と言えるでしょう。
ローソン(約26.76万人)
▼ローソンのTikTok情報(2024年3月時点)
- TikTokアカウント:@akiko_lawson
- フォロワー数:約26.76万人
「#いつでもLチキチャレンジ」でおなじみのコンビニ大手「ローソン」も、TikTok運用がうまい代表的な企業です。
「いつでもLチキ」というオリジナル楽曲の効果も相まって、大物インフルエンサーやアイドルグループまでが参戦するなど、話題性は群を抜いています。
加えて、上記の投稿のように新商品のリリース告知やレビュー動画で成功を収めているのも、ローソンがTikTok運用のうまい企業だと評価されている理由です。
イヴ・サンローラン・ボーテ(約28.03万人)
▼のTikTok情報(2024年3月時点)
- TikTokアカウント:@yslbeauty
- フォロワー数:約28.03万人
こちらの投稿は、世界的なコスメブランド「イヴ・サンローラン・ボーテ」によるブランドエフェクト広告です。
2020年2月にリリースされた新製品「ROUGE VOLUPTÉ ROCK’N SHINE(ルージュ ヴォリュプテ ロックシャイン)」のプロモーションとして、各種カラーを疑似体験できる「#YSLロックシャイン」キャンペーンを同年5月16日より開催しました。
イヴ・サンローラン・ボーテは以下のような成果に繋がった一因として、リップの色見はもちろん、質感まで疑似体験できるオリジナルエフェクトをTikTokの機能を使って開発した結果だと推察しています。
- ブランド記憶度:123%アップ
- リップ単体の売上:前月比で1.5倍
クラシル(約32.56万人)
▼クラシル【公式】のTikTok情報(2024年3月時点)
- TikTokアカウント:@kurashiru.com
- フォロワー数:約32.56万人
次にご紹介するTikTok運用がうまい企業は、デザート・お弁当・夕飯のおかずなどあらゆるレシピを提供している「クラシル」です。
特筆すべきは、「有名店のシェフ」が考案したレシピ動画を定期的に投稿することで、数ある料理系アカウントと差別化しているという点でしょう。
しかも家庭にある食材で簡単に作れる内容になっているため、1人暮らしの男性から子育て中の主婦にいたるまで、あらゆる層から支持されています。
ドミノ・ピザ(約39.68万人)
▼【公式】ドミノ・ピザのTikTok情報(2024年3月時点)
- TikTokアカウント:@dominos_jp
- フォロワー数:約39.68万人
最初にご紹介するTikTok運用がうまい企業は、宅配ピザチェーンの「ドミノ・ピザ」です。
ドミノ・ピザのTikTokアカウントは、ピザ作りの工程を早送りでテンポよくまとめた動画や梱包ケースを小さく折り畳むネタ動画など、公式っぽくない親しみやすい投稿がメインになっています。
とくにハッシュタグキャンペーンの成功事例として広く知られているのが、2020年に人気インフルエンサーを起用して実施された「#ドミノチーズ100万」です。
100万円という破格の報酬効果も相まって、ドミノ・ピザの新商品「ウルトラチーズ」がどれくらい伸びるかを競うチャレンジ動画が数多く集まり、大きな話題となりました。
GU(約46.36万人)
▼【公式】GU (ジーユー)のTikTok情報(2024年3月時点)
- TikTokアカウント:@gu_official
- フォロワー数:約46.36万人
TikTok運用がうまい企業ランキングで常に上位に入っているのが、国内屈指のアパレルブランド「GU」です。
ユニクロが大勢のインフルエンサーとタイアップ企画を実施しているのに対し、GUは主に自社スタッフを起用した以下のような企画を得意としています。
- スタッフおすすめのメンズライクコーデ
- 年末年始の一週間コーデ
- 秋のデートコーデ
- 今年のトレンドカラー
現場のスタッフがおすすめする一押しコーデだからこそ、消費者に信ぴょう性が伝わるのでしょう。
マクドナルド(約54.24万人)
▼のTikTok情報(2024年3月時点)
- TikTokアカウント:@mcdonaldsjapan
- フォロワー数:約54.24万人
次にご紹介するTikTok運用がうまい企業は、ユニークな企画で集客に成功している「マクドナルド」です。
マクドナルドのTikTokアカウント運用と言えば、TVと同レベルを維持したショートムービーのクオリティが注目されがちですが、以下のようにユニークな企画の多さも目を引きます。
- 商品名を使った替え歌動画
- 人気声優が朗読で美味しさを表現した「#シズル文學」
- ポテトが揚がるときの音をベースにした音楽とダンスを掛け合わせた「#ティロリチューン」キャンペーン
なかでも2019年に実施された「#ティロリチューン」というハッシュタグを使ったUGCキャンペーンでは、真似しやすい振付が功を奏して約5万件もの動画が投稿され、大成功を収めました。
ANA(約72.42万人)
▼ANA🇯🇵のTikTok情報(2024年3月時点)
- TikTokアカウント:@ana_allnipponairways
- フォロワー数:約72.42万人
ANA(全日本空輸)も、TikTok運用がうまい企業として定評があります。
特筆すべきは、撮影から編集にいたるまで自社の社員による手作りを「売り」にしているという点でしょう。
動画の出演者全員が、CA・整備士・管制官・シェフなど社員のみで構成されている徹底ぶりです。
通常はかしこまった接客応対をモットーとする空港スタッフですが、時にはダンスを盛り込みながら裏事情などをコミカルに解説している動画からは、温かみのある人間味が伝わってきます。
社長自らが動画に出演することで、ユーザーに親近感を与えているのもお手本にしたいポイントです。
企業がTikTok運用を始めるなら今がチャンス!
この記事では、お手本にしたいTikTok運用がうまい企業12選をご紹介してきました。
世界的な実績を踏まえ、今後はより多くの企業がTikTokに参入すると予想されています。
「先行者利益」を狙うなら、まだ参入企業が少ない今が絶好のタイミングと言えるでしょう。
TikTokのアカウント開設を検討されている方は、多数の運用実績があるハーマンドットにご相談ください。
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