インフルエンサーの種類をジャンル別に解説!選ぶコツや特徴も紹介

「インフルエンサーにPRを依頼したいが、種類が多くて選べない…」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、「フォロワー数」「活動しているSNS」「扱うジャンル」「役割」という、4つの分類方法を使ってインフルエンサーの種類を洗い出したうえで、それぞれの特徴について解説します。

インフルエンサーとは?

インフルエンサー(Influencer)とは、「世の中に与える影響力が大きい人物」の総称で、影響・作用・感化といった意味を持つ「influence」という英単語が語源です。

消費者の購買意欲を促進させる、あるいはトレンドを生み出すほどの影響力を持つ人物、といった方がイメージしやすいかもしれません。

以前は、主にメディアにおける露出度が高いテレビタレント・スポーツ選手・専門分野の有識者といった有名人が、インフルエンサーと呼ばれていました。

現在では、インターネット上で発信している情報が多くのユーザーに閲覧されている一般人や有名ブロガーも、インフルエンサーとして認められています。

さらに、SNSごとに固有のインフルエンサー名が誕生ししており、たとえばInstagramで活躍している人はインスタグラマー、YouTubeで活躍している人はユーチューバーと呼ばれるようになりました。

なお、インフルエンサーに明確な定義は存在しません。

一般的には、フォロワー数やチャンネル登録者数が数千人を超えていれば、インフルエンサーとして認知されているようです。

インフルエンサーマーケティングとは?

インフルエンサーマーケティングとは、インフルエンサーが持つ影響力を活用してプロモーションを行う、SNSマーケティング手法の一種です。

このマーケティング手法における最大の利点は、情報の発信元が「企業」ではなく、ユーザー自身がフォローしているインフルエンサー、つまり「信用できる相手」という点でしょう。

インフルエンサーマーケティングは、「この人の口コミなら信用できる!」「憧れの人と同じモノを持ちたい!」といった消費者心理に働きかける効果があるため、訴求力の高いPR施策を展開できます。

下記のInfluencer Japanのように、210万アカウント以上のインフルエンサーをアサイン可能な専門の会社もありますので、依頼を検討中の場合はご相談ください。

「フォロワー数」で分類したインフルエンサーの種類

インフルエンサーの主な分類方法は、「フォロワー数」「活動しているSNS」「扱うジャンル」「役割」の4種類です。

この章では、「フォロワー数」で分類したインフルエンサーの種類について解説していきます。

まずは、下記の構成図をご覧ください。

構成図の通り、インフルエンサーはフォロワー数によって4つのレベルに分かれており、エンゲージメント率や社会的信用度に差があります。

ここからは、以下4つのレベルごとにどのような特徴があるのか、個別に見ていきましょう。

  • メガインフルエンサー
  • トップインフルエンサー
  • ミドルインフルエンサー
  • マイクロインフルエンサー

メガインフルエンサー

メガインフルエンサーとは、フォロワー(ファン)数100万を超える、知名度の高いインフルエンサーのことです。

メディアの露出度が高い「芸能人」や注目度の高いスポーツ選手などが該当します。

圧倒的なリーチ力を持つことから絶大な影響力がある反面、フォロワーにとっては手の届かない遠い存在的な側面があるため、エンゲージメント率は低めです。

自社サービスの認知度を高めることが最大の目標である場合、依頼することで大きな成果を得られるでしょう。

トップインフルエンサー

トップインフルエンサーとは、10万~100万のフォロワー数を抱えているインフルエンサーのことを指しています。

美容・エンタメ・グルメといった特定のジャンルで一目置かれている存在で、興味関心の高いフォロワーを集めて独自のコミュニティを構築しているのが特徴です。

中には、書籍の出版や芸能活動など、活躍の場を拡大しているトップインフルエンサーもいます。

トップインフルエンサーはブランドや企業とのタイアップもを頻繁に行っており、彼らの意見やレビューはフォロワーにとっての購入判断の大きな要因となり、商品やサービスの流行を生み出すことも少なくありません。

また、トップインフルエンサーの一言により、新たなトレンドやムーブメントが生まれることも多くあります。

ミドルインフルエンサー

ミドルインフルエンサーとは、3~10万人のフォロワーを抱えているインフルエンサーを指しており、フォロワーと密接な関係性を築いているのが特徴です。

フォロワーにとっては、メガインフルエンサーやトップインフルエンサーよりも身近な存在なので共感が得られやすく、エンゲージメント率・費用対効果ともに高い傾向が見られます。

そのため、ブランドや企業はターゲットとする層により精緻にアプローチしたい際に、ミドルインフルエンサーとの連携を選ぶことが増えています。

ミドルインフルエンサーは特定のコミュニティや趣味、興味を共有するフォロワーと深い結びつきを持っているため、そのメッセージの誠実性や信頼性は非常に高いです。

具体的な購買行動に結びつくことも多く、企業からも注目されています。

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マイクロインフルエンサー

マイクロインフルエンサーとは、フォロワー数が1,000~3万と少ないのが特徴です。しかし、少ないフォロワー数だからこそ、コメントやDMなどでより密接な関係が出来上がっている強固なコミュニティを有したインフルエンサーであるともえます。

ニッチなジャンルについて情報を発信しているケースが多いため、ユーザーから共通の趣味を持つ「友だち」のような親近感を抱いてもらいやすく、「いいね」や「リツイート」などのアクションを得やすいのが特徴です。

加えて、マイクロインフルエンサーの意見やレビューは非常にリアルであり、一般の消費者の声として受け取られることが多いです。

そのため、ブランドや企業は新製品の試用やフィードバックを求める際、マイクロインフルエンサーとの協力を検討することが増えてきています。

「SNS」で分類したインフルエンサーの種類

ここからは、SNS(プラットフォーム)ごとに固有の呼び方が定着している、以下4種類のインフルエンサーについて解説していきます。

  • Instagram(インスタグラマー)
  • YouTube(ユーチューバー)
  • TikTok(ティックトッカー)
  • Twitter(アルファツイッタラー)

Instagram(インスタグラマー)

Instagram(インスタグラム)で活躍しているインフルエンサーには、「インスタグラマー」という固有の呼び方があります。

インスタグラマーは、いわゆる「インスタ映え」する写真・イラスト・動画など、ビジュアル重視のコンテンツ制作・加工に長けているのが特徴です。

特筆すべきは、優秀なインスタグラマーには「自己プロデュース力」が備わっているという点でしょう。

そもそもInstagramには、他のSNSよりも美容やファッションに対する興味関心が高く、トレンドに敏感な一般ユーザーが集まっています。

だからこそ、ただデザイン性に優れた写真などを投稿するだけでなく、人々が憧れるような世界観を演出するプロデュース力が身に付いているのでしょう。

さらに、インスタグラマーはストーリーやリール機能を駆使し、自身の日常や裏側もシェアすることで、フォロワーとのコミュニケーションを深めています。

これにより、インスタグラマーとフォロワーの間に信頼感やリアルなつながりが生まれ、商品のプロモーションの際にも高い効果を発揮することができます。

YouTube(ユーチューバー)

世界的な動画専門プラットフォームであるYouTube(ユーチューブ)で活躍しているインフルエンサーは、YouTuber(ユーチューバー)という名称で呼ばれており、映像制作に長けているのが特徴です。

YouTuberを用いてインフルエンサーマーケティングを実施した場合、老若男女、幅広い世代からの視聴が期待できるため、さまざまなターゲット層へ向けてPR施策を展開できます。

ゲーム実況をはじめ、DIY・メイク・料理といったノウハウ系、さらには視聴者に投稿を促す体験型のプロモーションとも好相性で、多くの企業がYouTuberにタイアップを依頼しています。

なお、株式会社ジェイ・キャストが2022年12月に実施した「将来なりたい職業」に関する調査によると、小学生男子の2位、女子の5位がYouTuberという結果でした。

出展:株式会社ジェイ・キャスト

出展:株式会社ジェイ・キャスト

この調査結果は、YouTubeが日常の一部として定着していること、そしてYouTuberの影響力や魅力が次世代にも認識されていることを示しています。

実際、YouTubeは教育やエンターテインメントの場としても活用されており、その普及度は今後も拡大が予想されます。

YouTuberの存在が、情報発信やブランディングの重要な要素として定着している現代社会の象徴であると言えるでしょう。

TikTok(ティックトッカー)

TikToker(ティックトッカー)とは、3分以内のショートムービー専門のSNS「TikTok(ティックトック)」で活躍しているインフルエンサーのことです。

すべての作業がアプリ内で行えるので、動画制作そのものに高いスキルは必要ありませんが、3分以内という縛りが設けられているため、優秀なTikTokerは「伝えたいことを完結にまとめる力」を備えています。

また、このショートムービーは、とくに若年層に非常に人気で、瞬く間にグローバルなトレンドやダンスチャレンジなどが生まれています。

TikTokのアルゴリズムは、ユーザーの好みに合わせておすすめ動画を提供するため、新しいクリエイターも発掘されやすいのが特徴です。

このように、ティックトッカーの影響力は、時代と共に増していると言えるでしょう。

下記のInfluencer Japanのように、210万アカウント以上のインフルエンサーをアサイン可能な専門の会社もありますので、依頼を検討中の場合はご相談ください。

Twitter(アルファツイッタラー)

Twitter(現在はXという名前に変更)で活躍しているインフルエンサーは、アルファツイッタラーと呼ばれており、英語表記は「alpha twitterer」または「αalpha twitterer」と書きます。

Twitterには、テキスト文章に対して140文字以内という制限が設けられているため、多くのフォロワーを獲得しているアルファツイッタラーは、ティックトッカーと同じく要点を完結にまとめる能力を持ち合わせているのが特徴です。

もともと拡散力が非常に高いうえ、ハッシュタグを活用することでより拡散されやすくなります。

当初はテキストと画像の組み合わせが主流でしたが、最近では動画を積極的に投稿するインフルエンサーが増えています。

さらに、Twitterのリツイートやいいね機能を活用することで、情報の共有や拡散速度が加速されます。

アルファツイッタラーの発言一つで、社会的な動きやトレンドが生まれることも珍しくありません。

リアルタイム性が高いTwitterは、時事ネタや瞬時の情報共有にも適しており、多くのユーザーが日常的に情報収集や意見交換の場として利用しています。

「ジャンル」で分類したインフルエンサーの種類

インフルエンサーは、発信している情報のジャンルによって分類もできます。

以下は、ジャンルで分類したインフルエンサーの代表例です。

  • 美容系インフルエンサー
  • ファッション系インフルエンサー
  • アート系インフルエンサー
  • グルメ系インフルエンサー
  • ガジェット系インフルエンサー
  • ビジネス系インフルエンサー
  • 旅行・レジャー系インフルエンサー
  • ファミリー系インフルエンサー
  • 教育系インフルエンサー
  • ライフスタイル系インフルエンサー
  • ダイエット系インフルエンサー

ここで、2種類ほどピックアップしたインフルエンサーの特徴とそのジャンルのインフルエンサーと相性のいい商品を紹介します。

美容系インフルエンサー

美容系インフルエンサーの特徴は、美容に対する情熱があり、自身の経験や知識を積極的に共有してくれます。

メイクアップ、スキンケア、ヘアケア、ファッションなど、美容に関連するさまざまなコンテンツを提供し、フォロワーとのコミュニケーションを大切にします。

また、専門知識を持ち、信頼性を重視しているため、美容系インフルエンサーの投稿やアドバイスは、フォロワーに強い影響を与えられるのです。

美容系インフルエンサーと相性のいい商品は主に以下の商品です。

  • メイクアップ製品
  • スキンケア製品
  • ヘアケア製品
  • ファッションアイテム
  • 美容家電

この分野のインフルエンサーは、プロダクトの実際の使用感や効果を共有することで、消費者の購買決定を後押しします。

多くの企業は美容系インフルエンサーの影響力を認めており、新製品のローンチやプロモーション活動に美容系インフルエンサーを巻き込むことが増えています。

さらに、一部の美容系インフルエンサーは自身のブランドやコラボ商品をリリースするなど、その影響力をビジネスの成功へと繋げています。

ビジネス系インフルエンサー

ビジネス系インフルエンサーの特徴は、特定の業界やビジネス領域に深い専門知識と豊富な経験を持っていることです。

彼らは成功のストーリーやキャリアのアドバイスを共有することで、フォロワーにインスピレーションを与えられます。

また、自身の専門分野のコミュニティを形成し、ファンを集めることに力を入れており、多くの人が高い信頼性とプロフェッショナルなイメージを持っています。

ただ、インフルエンサーとしての収益だけではなく、別のビジネスでの収入を持っていることが多いため、依頼する際には金額が高くなります。

ビジネス系インフルエンサーと相性のいい商品は主に以下の商品です。

  • ビジネス書籍や教育コース
  • ビジネスアプリやツール
  • ビジネスアクセサリー
  • イベント参加やセミナー
  • キャリア支援サービス

ビジネス系インフルエンサーは、知識と経験をもとに新しいビジネスの潮流やトレンドを予測・解説することも得意です。

そのため、スタートアップ企業や企業の新規事業部門など、新しいビジネスモデルを模索する人々からの注目も高まっています。

このインフルエンサーが持つネットワークを活用することで、新たなパートナーや投資機会を発見することも可能です。

「役割」で分類したインフルエンサーの種類

インフルエンサーを役割によって分類した場合、以下の3種類に分けられます。

  • 専門インフルエンサー
  • ソーシャルインフルエンサー
  • 一般インフルエンサー

専門インフルエンサー

専門インフルエンサーとは、文字通り特定のジャンルにおいて専門的なスキル・知識・見解を持っている、「プロフェッショナルなインフルエンサー」のことです。

インフルエンサーとしてSNS上で情報を発信していなくても、本業で地位を確立している大学教授・弁護士・経済アナリスト・経営者・アスリート・メイクアップアーティストなどが、専門インフルエンサーに該当します。

専門インフルエンサーの深い知識を基にした洞察やアドバイスは、一般的なインフルエンサーよりも信頼性が高く、専門的な情報を求めるフォロワーや企業からの評価も高いです。

また、専門的な発信は業界の最新トレンドや変化を早期にキャッチするための有益な情報源としても活用されます。

専門インフルエンサーの意見や洞察は、業界の方向性を示す指標として、多くのプロフェッショナルや研究者に参考にされることが多いです。

ソーシャルインフルエンサー

ソーシャルインフルエンサーとは、SNS上で情報を発信することで人々に大きな影響を与えることができる「クリエイター」のことです。

専門インフルエンサーとは違い、本業が異業種であろうと学生や主婦であろうと、影響力さえ秀でていればソーシャルインフルエンサーと認知されています。

ソーシャルインフルエンサーのフォロワーは、コンテンツからクリエイター本人のライフスタイル・世界観・キャラクターなどを感じ取っています。

つまり、インフルエンサーマーケティングにおいて企業がタイアップのパートナーを選定する際は、ターゲット層のマッチング精度だけでなく、「インフルエンサーのカラー」と「商材のイメージ」が一致しているかどうかも吟味しなければなりません。

さらに、ソーシャルインフルエンサーは時として、1つの投稿や動画で社会的なトピックを生み出すこともあります。このような「バズ」の力を利用し、商品やサービスが短期間で大きな認知を獲得するケースも増えています。

企業はこのようなトレンドやバズを敏感に察知し、タイミング良くタイアップの依頼をすることで、効果的なプロモーションが可能となります。

一般インフルエンサー

一般インフルエンサーとは、一定数のフォロワーはいるものの、どちらかといえばインフルエンサーよりかは一般人に近い感覚のインフルエンサーを指します。

ほとんど一般人だが、多少のフォロワーがいるため、インフルエンサーとしての立ち位置も確立されつつあるといったフェーズのインフルエンサーです。

非常に大きな拡散力はないものの、そのアカウントのフォロワーはコアなファンであることが想定されるため、一般インフルエンサーを起用したインフルエンサーマーケティングを実施した際には、たしかなリアクションが期待できることでしょう。

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日本人インフルエンサーの人気ランキング

以下の表は、LINEリサーチが2023年5月に実施した、「いちばん信頼/参考にしているインフルエンサー・有名人」についての調査結果です。

グラフィカル ユーザー インターフェイス, アプリケーション  自動的に生成された説明

出展:LINEリサーチ

全国15~24歳の男女を対象に調査した結果、総合第1位に輝いたのは、前年2022年と同じく「HIKAKIN」でした。

その他、ハウスダストがランクインしていたり、nanakoななこが10位から2位にランクアップしている点にも注目です。

彼女らは、YouTubeを主戦場に活躍しているインフルエンサーであるため、いかにYouTuberという存在の信頼度が高いかの裏付けになる資料であるかが理解していただけるのではないでしょうか。

こちらの調査は、LINEリサーチが四半期に1度のペースで実施しており、前年同期の順位と比較できる仕様で公開されています。

一目で人気インフルエンサーのトレンドが判別できるので、今後も定期的にチェックしてみましょう。

インフルエンサーを選ぶコツ

インフルエンサーマーケティングの最大の難関は、インフルエンサーの選定です。

逆説にいえば、最適なインフルエンサーさえ選定できれば、かなりの確率で高い効果が得られます。

インフルエンサーを選ぶ前に、以下すべての項目を把握しておきましょう。

  • フォロー数の多さだけで、安易にインフルエンサーを選ばない
  • 拡散力が強いほど、共感性が低下する仕組みを理解する
  • フォロワーが増えるほど、エンゲージメント率が低下する仕組みを理解する
  • プロモーションの目的と相性の良いインフルエンサーを選ぶ
  • 自社のターゲット層と同じフォロワー層を持つインフルエンサーを選ぶ

選定前に各インフルエンサーの特徴を把握しておこう!

一口にインフルエンサーといっても、分類方法によってかなりの種類があります。

インフルエンサーを選定する際は、あらかじめそれぞれの特徴を把握しておくことが重要です。

そのうえで、自社商品・サービスやプロモーションの目的に最適なインフルエンサーを選んでください。

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