インスタ広告で決済認証エラー発生!解決策と予防法を解説

インスタ広告の決済で承認エラーが発生した場合、冷静かつ正しい方法で対処できる人は、そう多くはありません。

場合によっては広告の配信が停止するだけでなく、アカウントの評価が急降下する可能性もあるのですから、慌てるのも当然でしょう。

そこで今回は、インスタ広告の特性を踏まえたうえで、決済で承認エラーが発生した時の対処方について解説していきます。

広告配信を再開する方法や予防する方法についても解説していますので、ぜひ参考にしてください。

インスタ(Instagram)広告の基本

この章では、インスタ広告を運用するために知っておくべき基本情報を、以下の4項目に分けて解説していきます。

  • インスタ広告とは?
  • インスタ広告の運用方法
  • インスタ広告の種類
  • インスタ広告の課金形態

ここからは、上記の4項目について個別に解説していきます。

インスタ広告とは?

インスタ広告とは、主にInstagramを中心に配信されるMeta広告の通称です。

Meta広告は、Meta社が運営・管理している以下4つプラットフォームに配信することができます。

  • Facebook
  • Instagram
  • Messenger
  • Audience Network

つまり「インスタ広告」とはMeta社が命名した正式名称ではありません。

Meta広告は配信するプラットフォームが選べる仕組みになっており、Instagram上で配信されるMeta広告が、便宜上「インスタ広告」と呼ばれているのです。

インスタ広告の運用方法

インスタ広告を運用するには、以下2つの方法があります。

  • Instagramのアプリ上から配信する方法:プロアカウントの設定が必要
  • Metaの広告管理画面上から配信する方法:Instagramのアカウントは不要

プロアカウントを設定せずにInstagramのアプリ上から広告の配信を行うとインスタ広告にエラーが表示される原因になるため、注意が必要です。

なお、プロアカウントになっているかどうかは、アカウントのステータスで確認することができます。

インスタ広告の種類

インスタ広告を「配信面(プラットフォームの中のどこに配信されるか)」で分類すると、以下の4種類に分けられます。

  • フィード広告
  • ストーリーズ広告
  • 発見タブ広告
  • リール広告

さらに、インスタ広告を「広告フォーマット」で分類すると、以下の8種類に分けられます。

  • 画像広告
  • 動画広告
  • カルーセル広告
  • コレクション広告
  • アンケート広告
  • プロフィールフィード広告
  • ショッピング広告(商品タグ付き広告)
  • パートナーシップ広告(旧ブランドコンテンツ広告)

ちなみに、パートナーシップ広告については以下の記事で詳しく解説しておりますので、ぜひご一読ください。

インスタ広告の課金形態

Instagram広告の課金形態は、以下の4種類から選ぶことができます。

  • インプレッション課金(CPM):広告が1000回表示されるたびに課金
  • クリック課金(CPC):広告がクリックされるたびに課金
  • アプリインストール課金(CPI):アプリがインストールされるたびに課金
  • 動画視聴課金(CPV):動画が10秒以上再生されるたびに課金

それぞれ特徴が違うため、自社にとって有利な課金形態を選びましょう。

インスタ広告の支払い方法

以下の通り、インスタ広告の支払い方法には「自動決済」と「手動決済」の2種類があり、さらに決済手段は4種類から選べる仕組みになっています。

  • 自動決済:請求単位額を設定し、費用が達したタイミングで請求される
  • 手動決済:あらかじめチャージしておいた残高から、発生した実費が引き落とされる
  • インスタ広告の決済手段

ここからは上記3項目それぞれについて詳しく解説していきます。

自動決済

インスタ広告の自動決済とは、任意で設定する「請求単位額」に応じて請求される支払い方式です。

インスタ広告で発生した費用は、設定しておいた請求単位額に達したタイミングで請求されます。

ただし、自動決済を選択したからと言って「請求単位額」の設定が義務付けられている訳ではありません。

▼請求単位額を設定した場合

設定した金額に達した段階で請求されるため、請求単位額に満たない金額は次回に持ち越されます。

▼請求単位額を設定していない場合

Meta社によって自動的に少額の決済金額が設定されます。

決済金額は数百円単位からスタートしますが、支払いが滞るなどのトラブルがない限り自動的に決済金額が高額になっていくのが難点です。

気づいた時には高額な請求を受けるケースもあるため、おすすめはできません。

自動決済でよくある決済承認エラー

自動決済を選択している場合にありがちなのが、以下の原因によって発生する決済承認エラーです。

  • クレジットカードが利用停止になっている
  • デビットカードの残高が不足している
  • 請求単位額を高く設定し過ぎて、高額請求に対応しきれなかった

決済承認エラーが繰り返し発生すると、広告配信が停止するだけでなく、カード自体が利用できなくなってしまいます。

手動決済

インスタ広告の手動決済とは、チャージ式の支払い方法です。

あらかじめ広告アカウントに入金しておいたプリペイド残高から、「発生した実費」が引き落としされる仕組みになっています。

理論上、自動決済は請求単位額に達する度に請求されますが、手動決済では広告費が引き落としされる回数およびタイミングに、最大で1日1回という上限が設けられています。

なお日本のアカウントでは、手動決済の決済手段が「オンライン銀行振り込み」のみに限定されているため、PayPal・クレジットカード・デビットカードを利用することはできません。

手動決済でよくある決済承認エラー

手動決済を選択している場合にありがちなのが、以下の原因によって発生する決済承認エラーです。

  • 入金を忘れていて残高が不足している
  • 自動決済だと思い込んでいて、入金をしていなかった
  • オンライン銀行でシステムエラーが発生している

広告配信が意図せず停止した場合は、まずは手動決済か自動決済のどちらを設定しているのかを確認したうえで、残高不足やオンライン銀行のシステムエラーを疑ってみましょう。

インスタ広告の決済手段

インスタ広告の費用を支払う際、決済手段として使えるのは以下の4種類です。

決済手段の種類自動決済手動決済
PayPal×
クレジットカード×
デビットカード×
オンライン銀行振込

上記の通り、自動決済を選択している人はすべての決済手段を利用することができます。

一方、手動決済を選択している人が利用できるのは「オンライン銀行振込」のみに限定されています。

詳しくは「インスタ広告の決済で認証エラーを予防する方法」の章で後述しますが、バックアップの支払い方法を選択することができないため、手動決済よりも安全性の高い自動決済の方がおすすめです。

ちなみに、Facebook広告の運用も行っている場合は、インスタグラム広告でも同じ決済方法を用いることができます。

インスタ広告が表示されないエラー原因

インスタ広告が表示されないエラー原因として、以下の13種類が挙げられます。

  1. 支払いが滞っている
  2. アカウントの上限予算設定をオーバーしている
  3. 支払い情報が未登録になっている
  4. 支払い情報の登録を間違えている
  5. キャンペーンが競合し合っている
  6. プロアカウントを使用していない
  7. 広告配信をはじめたばかり
  8. 広告配信設定がオフになっている
  9. 広告配信日時の設定を間違っている
  10. 広告の配信日が終了している
  11. ターゲットを絞り込み過ぎて、配信されない
  12. 広告そのものが低品質で表示されない
  13. ポリシー違反などで不承認になっている

今まで問題なく表示されていたのに突然非表示になった場合、最も可能性が高いのは1~4番の「決済」に関する不具合です。

インスタ広告の決済認証エラー発生後にすべきこと

インスタ広告の決済で認証エラーが発生した場合、以下の手順に沿って対処しましょう。

  1. 承認エラーコードで原因を絞り込む
  2. 原因が支払い関連の場合は、決済履歴や請求金額を確認する
  3. 広告費の支払いができない場合の対処法を試す

インスタ広告の主な認証エラーコード

インスタ広告が非表示になった原因は、エラーコードで識別することができます。

  • エラーコード1000:支払い関連のエラー
  • エラーコード2000:ターゲティング設定のエラー
  • エラーコード3000: クリエイティブ関連のエラー
  • エラーコード4000:アカウント関連のエラー
  • エラーコード5000:システム関連のエラー

なお、英語表記の通知については以下のヒントを活用してください。

  • Ad rejected:広告拒否
  • Ad not delivering:広告配信停止
  • Boost unavailable:ブースト利用不可

決済履歴や請求金額を確認する方法

インスタグラム広告の決済履歴や請求金額を確認する方法は、以下2通りです。

  1. インスタグラムアプリで確認する方法
  2. Facebook広告アカウントで確認する方法

インスタ広告のみを配信している場合は1番を、Facebook広告も配信している場合は1番または2番の方法で確認してみましょう。

順番に解説していきます。

Instagramアプリで確認する方法

Facebook広告を配信しておらず、インス広告のみを配信している場合は、インスタグラムアプリから簡単に「請求金額」や「決済履歴」を確認することができます。

  1. インスタグラムアプリを起動する
  2. 右上のメニューアイコンから「設定とプライバシー」を選択
  3. メニューから「アカウントセンター」を選択
  4. 「支払い」を選択する
  5. 「支払い方法」を選択する
  6. 以下のように、請求金額などが表示される

インスタ広告を出稿するには、「Facebookアカウント」と「ビジネスマネージャーアカウント」が必要ですが、決済履歴や請求金額を確認するだけならInstagramアプリからでも可能です。

Facebook広告アカウントで確認する方法

一方、インスタ広告をFacebook広告の同時出稿機能を使って配信している場合は、Facebook広告アカウントからも「決済履歴」や「請求金額」を確認することができます。

以下は、ビジネスマネージャを使って確認する手順です。

  1. ビジネスマネージャにアクセスし、左側メニューの「すべてのツール」選択
  2. 「請求と支払い」を選択
  3. 「支払いアクティビティ」を選択
  4. 表示したいアカウントをプルダウンメニューから設定する
  5. 知りたい期間をカレンダーで指定する

画面の下部に表示される決済履歴では、過去に使用した支払い方法だけでなく、支払いが失敗していないかも決済ステータスで確認することができます。

広告費の支払いができない場合の対処法

インスタ広告では、決済時に承認エラーが発生するなど、支払いに不具合が発生することがあります。

インスタ広告の費用が、何等かの理由で意図せず支払えなくなった場合は、以下の対処法を試してみましょう。

  • 適切な支払い方法に設定し直す
  • 有効なクレジットカードやデビットカードを登録する
  • インスタ広告の請求単位額を引き下げる
  • Facebookと再リンクさせる
  • カード会社またはFacebook広告のサポートに問い合わせる

ここからは、上記5つの対処法について個別に解説していきます。

適切な支払い方法に設定し直す

インスタ広告の決済で承認エラーが発生したら、まずは支払い方法が正しく設定されているかどうかを確認します。

支払い情報は、ほんのわずかなミスでも決済時の承認エラーに繋がる可能性があるため、ダブルチェックが欠かせません。

具体的には、以下のようなミスをしていないか確認し、適切な支払い方法に設定し直しましょう。

  • 支払い情報のすべて、または一部が未登録のままだった
  • 支払い情報の入力や選択でミスをしていた
  • 支払いに使う予定ではなかったクレジットカードを登録していた
  • 手動決済を設定したのに、自動決済で設定したと思い込んでいた

有効なクレジットカードやデビットカードを登録する

自動決済を選択した人が決済時に承認エラーを受けてしまった場合、高確率で該当するのがクレジットカードやデビットカードの不具合です。

とくに以下のようなケアレスミスは誰にでも起こりうるため、定期的に確認する必要があります。

  • クレジットカードの有効期限が切れていた
  • デビットカードの余剰残高が、請求額を下回っていた

決済の承認エラーが何度も発生すると、広告配信が停止されるのはもちろん、アカウントの評価も急低下してしまいます。

できるだけ早く有効なカードを追加登録して、確実に支払いを履行してください。

インスタ広告の請求単位額を引き下げる

自動決済を選択した人は、あらかじめ設定しておいた請求単位額に到達したタイミングで、請求が実行されます。

たしかに、請求単位額を高く設定しておくと請求されるまでのタイムラグが長いため、以下に当てはまる人にとっては有効な手段です。

  • 支払い期日を引き延ばしたい人
  • 少額を何度も請求されると経理処理が面倒なので、支払い回数を減らしたい人

その一方で、1度に高額な支払いを請求されて対応できなかった場合、決済時に承認エラーが発生してしまいます。

とくに理由がないにもかかわらず請求単位額を高く設定している人は、程良い金額まで引き下げることで、ムダな承認エラーを回避することが可能です。

Facebookと再リンクさせる

Facebookとのリンクが切れている場合、インス広告の料金を支払うことはできません。

インスタ広告を出稿するためだけに、必須である「Facebookアカウント」と「ビジネスマネージャーアカウント」を取得したという人も多いようですが、肝心のリンク設定されていなければ、支払い方法すら追加できないのです。

リンクが切れている場合は、管理権限が付与されているFacebook広告主のアカウントを使って、Facebook側から再設定しましょう。

カード会社またはFacebook広告のサポートに問い合わせる

ここまで、インスタ広告の決済で承認エラーが発生した時のトラブルシューティングとして、4つの対処方をご紹介してきました。

ここれらの対処方を試しても承認エラーが解消されなかった時は、カード会社またはFacebook広告サポートに相談してください。

ごく希ではあるものの、カード会社やFacebook側でシステムトラブルが発生していた、あるいはセキュリティ機能が稼働した結果、不正利用と見なされていたケースも報告されています。

ちなみに、インスタ広告の支払いに関するお問い合わせ先は、基本的にFacebook広告のサポートセンターで対応してくれます。

インスタ広告で決済できない「認証エラー」事例

この章では、インスタ広告で決済できない「認証エラー」の具体的な事例として、以下の2つをご紹介していきます。

「支払いを処理できませんでした」が表示された場合

クレジットカードの「認証コード」が分らない場合

順番に解説していきます。

「支払いを処理できませんでした」が表示された場合

最初にご紹介するのは、残高が足りているにもかかわらず「支払いを処理できませんでした」と表示されるケースです。

しかも、何度も「今すぐ支払う」をタップしているのに、繰り返し同じ承認エラーページに戻ってしまう負のループが続いていました。

この事例では、クレジットカード会社がセキュリティの観点から、海外からの引き落とし(Meta社)をブロックしていたのが原因でした。

該当のクレジットカード会社では迅速な対応がでないため、以下3つの選択肢から最もスピーディーに対応でき、なおかつオンライン銀行振込よりも手数料が割安なPayPalを選択し、トラブルを解決することができました。

  • Paypalで支払う:最もスピーディーかつ手数料が割安
  • 別のクレジットカードで支払う:同じトラブルが発生する可能性がある
  • オンライン銀行振込:手数料と手間が負担になる

クレジットカードの「認証コード」が分らない場合

続いてご紹介するのは、Facebook広告(インスタ広告)の未払い残高を解消しようとして、「認証コード」で行き詰まったケースです。

有効なクレジットカード情報が正しく入力されている状態で「今すぐ支払う」をクリックすると、「支払い方法を認証」の画面で身に覚えのない「認証コード」の入力を求められました。

同じ画面に、Facebookから認証のために1$の仮請求をすると記載されてはいるものの、数日経ってもクレジット会社のオンライン明細に、それらしい取引履歴は表示されません。

そこでクレジットカード会社へ問い合わせたところ、認証の為の仮請求はオンライン明細には表示されない、という事実が判明したのです。

結論としては、Facebookから認証の為の仮請求が実行されており、認証コードもリアル版の口座明細に載っていたため、無事に未払い残高を0円にすることができました。

インスタ広告を再開する手順

インスタ広告の配信が停止された原因を解消しても、自動的に再開される訳ではありません。

一度停止したインスタ広告の配信は、以下の手順に沿って再開しましょう。

  1. Facebook広告マネージャーにアクセス
  2. 停止中のキャンペーンを選択
  3. キャンペーンの設定画面で「広告を再開する」を選択
  4. 広告内容を再度確認し、必要に応じて修正する

インスタ広告の決済で認証エラーを予防する方法

インスタ広告の決済で認証エラーを受けないよう、以下3つの予防方法を把握しておきましょう

  • バックアップの支払い方法を追加しておく
  • 有効なクレジットカードの条件を把握する
  • 事前に最小金額でテストする

順番に解説していきます

バックアップの支払い方法を追加しておく

決済に関する承認エラーの予防法として最もおすすめしたいのは、バックアップの支払い方法を追加しておくことです。

2つめの支払い方法を追加しておくと、たとえ1つめの支払い方法でトラブルが発生したとしても、高確率で承認エラーを回避することができます。

とくにおすすめなのが「クレジットカード」と「PayPal」の組み合わせです。

特徴が異なる支払い方法を組み合わせることで、セーフティーネットの効果を発揮してくれます。

ただし、「手動決済」はオンライン銀行振込しか認められていないため、2種類の支払い方法を設定するには「自動決済」への変更が必要です。

有効なクレジットカードの条件を把握する

以下の項目を満たしている場合は、有効なクレジットカードだと判断できます。

  • 在住している国で利用できる
  • CVVコード付き(カード表面3桁コードまたは裏面の4桁コード)
  • 多数のアカウントに関連付けられていない
  • 有効期限が切れていない

1回の取引で使える金額に上限を設けている場合は、インスタ広告の請求額に対応できるかどうかも、重要なポイントです。

事前に最小金額でテストする

事前に最小金額でテストしておくのも、有効な手段です。

請求されるタイミングや支払いのフローなども、体験しておくと良いでしょう。

また、チーム内で情報を共有しておくのも、効果的なリスクヘッジです。

まとめ:インスタ広告の承認エラーに冷静に対応しよう

この記事では、お問い合わせが多かったインスタ広告の承認エラーについて解説してきました。

インスタ広告の配信が停止する理由は多岐にわたりますが、なかでも素早い対応を求められるのが、決済に関する承認エラーです。

たとえ意図的ではなくとも、支払いの不履行はアカウントの評価を著しく低下させます。

なかには、短期集中で大がかりなキャンペーンとしてインスタ広告を配信している最中に配信が停止して、甚大な被害を受けた事例もあるのです、

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