インフルエンサーコラボ商品はなぜヒットする?事例で学ぶ成功の秘訣
さまざまなジャンルの企業が、インフルエンサーとタッグを組んでコラボ商品を開発し、大きな成果をあげています。
だからと言って、すべてのケースが成功している訳ではありません。
そこで今回は、企業がインフルエンサーとコラボ商品を開発するメリットを踏まえたうえで、実際の事例をご紹介していきます。
コラボ商品開発のパートナーとしてインフルエンサーを選定する基準も解説していますので、ぜひ参考にしてください。
目次
企業×インフルエンサーのコラボ商品開発とは?
企業×インフルエンサーのコラボ商品開発とは、文字通り企業がインフルエンサーとタッグを組んで、共同で自社商品を作り出すことです。
コラボ商品開発もインフルエンサーマーケティングの一種ではあるものの、企業がすでに保有している既存商品のPRをインフルエンサーに依頼するタイアップ案件とは異なり、お互いの視点からアイディアを出し合って一から新たな商品を生み出すことで、新商品開発に伴うリスクを最小限に抑えることができます。
企業がインフルエンサーに報酬を支払う方法は、大きく分けて以下の2種類がありますが、コラボ商品開発の場合は成果報酬で契約するのが一般的です。
- 成果報酬:売上に応じて、あらかじめ決めておいたパーセンテージ分の報酬を支払う
- 固定報酬:デザイン料、監修料、ディレクション料などの名目で、固定料金を支払う
なお、一般的なインフルエンサーマーケティングについては、以下の記事で詳しく解説しておりますので、あわせてご一読ください。
企業がインフルエンサーとコラボ商品を開発するメリット8選!
なぜさまざまなジャンルの企業が、こぞってインフルエンサーとコラボ商品を開発しているのか、その理由は以下のようなメリットが得られるからです。
- インフルエンサーの影響力で商品の価値が高まる
- インフルエンサーの影響力で商品の価値が高まる
- フォロワーを通して正確なユーザーニーズをリサーチできる
- 集客の土台が整っている
- 話題性によってヒット商品を生み出しやすい
- コスパが高くマネタイズ(収益化)しやすい
- 有力インフルエンサーのファン化が見込める
- 芸能人とのコラボよりコスパが高い
ここからは、上記のメリットについて個別に解説していきます。
インフルエンサーの影響力で商品の価値が高まる
1つめのメリットは、インフルエンサーの影響力によって商品そのものの価値が上がることです。
インフルエンサーは、特定のジャンルに対して見識が深く、消費者にとって役立つ情報をSNS上で発信しています。
そのため、消費者の多くが「インフルエンサー=特定ジャンルの第一人者」と認識し、その発言に信頼を寄せているのです。
なかには、おすすめした商品の売上が短期間で大幅にアップするほど、消費者に対して大きな影響力を持っているインフルエンサーもいます。
さらに注目すべきは、インフルエンサー自身の存在価値です。
たとえば、大量生産された一般的な商品でも、大リーグで活躍している大谷選手が愛用していれば、一気に注目されてプレミア商品のように扱われます。
この現象は、大谷選手が消費者に与える影響が大きいからです。
同じように、有名インフルエンサーが開発したという事実が、商品に付加価値を与えてくれます。
トレンドを抑えた商品を開発できる
優秀なインフルエンサーは、常にアンテナを張って最新のトレンド情報を入手し、タイミングを逃さずフォロワーに還元しています。
そんなインフルエンサーが商品開発に参加することで、企業が見過ごしていた市場の変化に気づけるようになるため、場合によってはトレンドを先取りすることも可能です。
感度の高いインフルエンサーをコラボ商品開発のパートナーに選ぶことができれば、トレンドに沿わない商品を開発し、大損害を出す事態を避けるリスクヘッジになります。
フォロワーを通して正確なユーザーニーズをリサーチできる
フォロワーからリアルなユーザーニーズを吸い上げて、より正確かつ詳細にリサーチできるのも、企業がインフルエンサーとコラボ商品開発を行う大きなメリットです。
企業は商品開発を行う前に、アンケート調査などを通じて市場調査を行い、多数派の意見を採用してきました。
たしかに理に適った方法ではあるものの、この方法で完成するのはあくまで平均点の商品です。
その点、インフルエンサーが抱えているフォロワーに強力を仰げば、「こんな商品を探している」「もっと○○なら便利なのに…」といった、リアルなユーザーニーズを正確に吸い上げることがでます。
しかも任意で協力を要請すれば、予定外の人件費をかけずにまったく新しい商品やサービスを開発することも不可能ではありません。
集客の土台が整っている
熱量の高いコアなフォロワーにとって、インフルエンサーはいわゆる「推しタレント」のような存在です。
日頃から推しているインフルエンサーが開発に携わったコラボ商品に、まったく興味が沸かないフォロワーは、まず居ません。
つまり、インフルエンサーが抱えているフォロワーは、企業にとって絶好の見込み客になるのです。
極端に言えば、たとえ新商品のリリース情報を告知したりキャンペーンを打ったりしなくても、インフルエンサーが自身のアカウント上で完成したと告げるだけで、一定数の集客が見込めます。
また、フォロワー向けに先行発売を行う、あるいは無料のサンプリングを行って反応を確かめることも可能です。
話題性によってヒット商品を生み出しやすい
「○○インフルエンサーとのコラボ商品」という付加価値は、それだけで話題づくりになるため、大ヒットを遂げた成功事例も少なくありません。
そもそもインフルエンサーが活躍しているSNSというフィールドは、情報が短期間で拡散する性質を持っています。
何よりインフルエンサーにはフォロワーという強力な味方がついていますので、友人・知人へ向けて新商品の情報を拡散して貰える可能性が高いのです。
とくに、1990年代半ばから2010年代初頭に生まれたZ世代をターゲットにした商品は、SNS上で話題になりやすく、たった一度バズっただけで大ヒットにつながったケースもあります。
また、フォロワー伝いに情報が拡散してSNS上で話題になった商品は、テレビや雑誌といった従来型のメディアで取り上げられる確率が高いため、幅広い層にリーチすることも可能です。
コスパが高くマネタイズ(収益化)しやすい
前述した通り、インフルエンサーとのコラボ商品開発は固定報酬ではなく、初期費用が発生しない成果報酬で契約するのが一般的です。
売れた分だけ報酬が増えると知っているインフルエンサーは、売上をあげる努力を惜しみません。
なかには、同じジャンルを扱っているクリエイターに、協力を仰ぐインフルエンサーもいるほどです。
つまり、インフルエンサーとのコラボ商品開発は、低コストでマネタイズ(収益化)しやすいコスパの高い手法と言えます。
そのため、インフルエンサーが自発的に売上をあげる努力を惜しまないため、あげる売れば分だけ収入に繋がるいわゆる成果報酬という方法で契約するケースが多いです。
この場合、初期費用がかからず、またインフルエンサーが頑張って自分のもの売ろうとする為に(売上と利益のためのと、自分のブランディングの為 完売したと言いたい)つながりがあるインフルエンサーに応援を要請するケースが少なくありません。結果コストを低く挑戦できるうえに、広告費としてはコスパが良い結果となります。
またLTVという観点からそのた周辺商品への購買を促せる可能性もあったり、リピーターに繋がるケースがあるために非常にマネタイズしやすいです。
有力インフルエンサーのファン化が見込める
有力インフルエンサーが自社ブランドのファンになってくれるのも、コラボ商品開発を行う大きなメリットです。
共にアイディアを出し合い、意見の違いを乗り越えて新商品が完成する頃には、仲間意識が芽生えるのも当然でしょう。
何より、インフルエンサー自身も自分が開発に携わった商品ブランドに、愛着が沸くのは自然の成り行きです。
応援してくれる関係性が築けたら、第2弾のコラボ商品開発を引き受けてもらえたり、あるいは通常の投稿でプッシュして貰えたり、企業にとってポジティブに作用するでしょう。
芸能人とのコラボよりコスパが高い
芸能人と比較すると、インフルエンサーの方がはるかに低予算でコラボ商品を開発することができます。
知名度の高い芸能人はギャラが高額なうえ、商品を消費者に認知してもらうには、テレビCMや雑誌への掲載といった広告宣伝費の負担が大きいのです。
しかも、テレビCMや雑誌の掲載にはターゲット層が広範になりやすく、費用対効果が低いという弱点があります。
これに対し、インフルエンサーであれば特定のターゲット層にピンポイントでリーチできるうえ、SNS上での拡散も狙えるため、芸能人とコラボするよりもコスパが高いのです。
コラボ商品開発に適したインフルエンサーとは?
インフルエンサーにコラボ商品の開発をオファーする際は、以下の資質を備えているか確認しておきましょう。
- 開発する商品と同じジャンルを扱っているか?
- ターゲット層とフォロワー層は一致しているか?
- コラボ商品開発の経験はあるか?
- 日頃からフォロワーと密接な関係性が築けているか?
- コミュニケーション能力に優れているか?
- 向上心は高いか?
- レスポンスは早いか?
- 炎上など、過去にトラブルを起こしていないか?
上記の通り、ほぼタイアップ案件を依頼するインフルエンサーに求める資質と重複しているのが分かります。
ただし、タイアップ案件よりも高いレベルを要求すべきなのが、5番のコミュニケーション能力と6番の向上心です。
コラボ商品開発は、PRを依頼するだけのタイアップ案件とは比較にならないほど、密接な関係性を築く必要があるため、コミュニケーションに支障がある、または相性の悪い人と組んでも期待通りの成果は得られません。
また、インフルエンサーとしての立場から一歩上を目指しているかどうかも、重要な指標になります。
たとえば、オリジナルブランドの立ち上げを目指しているほど向上心の高いインフルエンサーは、企業とのコラボ商品開発にも心血を注いでくれるのです。
コラボ商品開発に適したインフルエンサーを選定する方法
企業がコラボ商品開発に適したインフルエンサーを探す方法は、以下の4通りから選べます。
- SNSで直接コンタクトを取る
- 所属事務所を通じてオファーする
- マッチングツールを活用する
- 代理店に候補者をリストアップしてもらう
コラボ商品開発の経験値が高い企業なら、費用がリーズナブルな1番~3番でも良いでしょう。
しかし、初めてコラボ商品開発を行う、あるいは過去に経験はあるが結果に満足していない場合は、インフルエンサーマーケティングの代理店に依頼するのがおすすめです。
インフルエンサーの選定だけでなく、市場調査から効果検証まで一連の業務をまるごとサポートしているため、将来的に内製化を目指している企業にとっても、多くのメリットがあります。
企業がインフルエンサーとコラボ商品を開発した事例●選!
この章では、企業がインフルエンサーとコラボ商品を開発した事例をご紹介していきます。
【アパレル編】M Maglie le cassetto×吉田理紗さん
▼「吉田理紗」さんのInstagram情報(2024年10月時点)
- Instagramアカウント:yoshirisaa
- フォロワー数:15.7万人
最初にご紹介するのは、アパレルブランド「M Maglie le cassetto(マーリエ ル カセット)」と、ファッション系インスタグラマーの「吉田理紗」さんがタッグを組んだ、コラボ商品開発の事例です。
1993年1月7日生まれの「吉田理紗」さんは、2児のママ・モデル・インフルエンサーの3役をこなされているクリエイターで、ママコーデや低身長コーデを得意とされています。
同世代のママさんから、お洒落コーデのお手本として絶大な人気を誇っており、子育て中でも無理なく着られるキレイ目コーデに定評があります。
一方、「M Maglie le cassetto(マーリエ ル カセット)」は、本当にいいものだけを求める大人の女性をターゲットにしたアパレルブランドで、上品かつフェミニンなシルエットが魅力です。
同ブランドのターゲット層と「吉田理紗」さんのフォロワー層は、どちらも30代~40代の女性で完全に一致しています。
「ママのための品あり夏服」をテーマに掲げたコラボアイテムは、「吉田理紗」さんのエレガントさが、十二分に発揮された1枚に仕上がっていました。
【キッズファッション編】micorrid ミコリッド (しまむら)×チマジロさん
▼「チマジロ」さんのInstagram情報(2024年10月時点)
- Instagramアカウント: chimajiro0730
- フォロワー数:2.4万人
続いてご紹介するのは、しまむらのアパレルブランド「micorrid(ミコリッド)」と、キッズファッション系インフルエンサーの「チマジロ」さんがタッグを組んだ、コラボ商品開発の事例です。
「チマジロ」さんは、小さな息子さんの子育てをしながら、インフルエンサーとしても精力的に活躍されており、Instagramのアカウントは、「ポップでレトロなかわいいむすこふく」がテーマになっています。
息子さんがモデルとして登場しているからか、コラボ商品の投稿には男の子のママさんフォロワーから、お祝いのコメントが数多く寄せられていました。
ブランドのターゲット層と「チマジロ」さんのフォロワー層が一致しているだけでなく、普段から投稿している子供服のテイストとコラボ商品の強みがマッチしていたのも、成功した要因としてあげられます。
ちなみに、今回のデイズニーシリーズを皮切りに、「しまむら」との共闘関係は継続しており、2024年10月の時点で第8弾が発売中となっています。
「チマジロ」さんの努力とスキルが、企業と消費者に認められた証と言えるでしょう。
【日用品編】アストロ×MAYU
▼「MAYU」さんのInstagram情報(2024年10月時点)
- Instagramアカウント: ma.yuy___am
- フォロワー数:11.2万人
続いてご紹介するのは、収納用品を提供している日用品メーカー「アストロ」と、ライフスタイル系インフルエンサーの「MAYU」さんがタッグを組んだ、コラボ商品開発の事例です。
こちらのコラボ商品開発では、デザイン性と機能性を兼ね備えた不織布の収納アイテムが完成し、衣類や布団の収納としてリリースされました。
種類も多く、それぞれの用途を想定してサイズ感などを細かく工夫されているのが分ります。
「MAYU」さんは、2人の子供を持つアラフォーママさんで、主婦目線で厳選した暮らしに役立つアイテムを中心に紹介されている、ライフステイル系インスタグラマーです。
一方、「アストロ」は不織布収納のパイオニアとして不動の地位を確立しており、国内屈指の技術力を誇っています。
「MAYU」さんが主婦目線で提案した利便性と、シックなデザイン案をまるごと盛り込まれたコラボ商品は、2024年現在でも人気の定番商品として販売されており、多くの家庭で愛用されています。
まとめ:インフルエンサーとのコラボ商品の開発を検討してみよう
この記事では、企業がインフルエンサーと協力してコラボ商品を開発するメリットについて解説してきました。
インフルエンサーとのコラボ商品開発は、企業にとって非常に旨味のある施策です。
低コストで実施できるうえ、大きな収益が見込めるのですから、さまざまな業種の企業が導入しているのも当然と言えるでしょう。
何より、失敗するリスクを最小限に抑えられるのは、インフルエンサーとのコラボ商品開発ならではの大きな強みです。
ただし、人選を誤ると準備にかけた時間・労力・費用のすべてがムダになってしまいます。
コラボ商品開発のパートナーとして有望なインフルエンサーをお捜しの際は、国内210万人・海外9,000万人を超える業界最大級のインフルエンサーネットワーク「Influencer Japan(株式会社ハーマンドット)」に、お気軽にご相談ください。
ブランドや商材との親和性が高く、必要な資質を備えたインフルエンサー候補を複数名ピックアップしていますので、最適な人材を選定していただけます。
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